書くことと忘れること

長い文章が書けません

そもそも、長く考えることが出来ません

ぱっと思いついたことは、忘れないうちに書きつけます

物覚えが悪いのかもしれません

あるいは、余計なことを考え過ぎているのでしょう

 

長い文章が書ける人はすごいと思います

だから、本が書ける人はとってもすごいと思います

どうやって書いているのか、いつも不思議に思います

きっと、勉強をしているのでしょう

僕は、勉強が嫌いです

 

読書感想文が苦手でした

本を読むのは好きでしたが、やっぱり文章は書けません

でも、読むと書くというのは、そんなに違わないとも思います

読める人は、きっと書けます

僕は、書くのが苦手なので、ちゃんと読めていないのだと思います

 

読んだ端から本の内容を忘れます

だから、一冊本を読んでも、内容を人に説明出来ません

「この本面白かったんだ」

「へえ、どこが面白かったの?」

「……」

 

読んだ後に形が残らないのは、空しいものです

本を読んでいる時間が無駄に感じたので、記録をつけるようになりました

一冊一文を原則として引用し、感じたことを書いています

でも、書いたこともすぐに忘れてしまいます

そう考えると、手間が増えた分、余計に空しくなったかもしれません

 

それでも、なんで書くかと言うと、読めるからです

何が読めるのかと言うと、自分の言葉がです

別に自分の文章が好きなわけではありません

ただ、そうしないとなくなりません

読まないと忘れられません、書かないと忘れられません

 

僕の場合、読み書きは忘れることが大事なのかもしれません

何かを覚えないと、何かを忘れることは出来ません

覚えたいのに忘れてしまうのではなく、忘れるために覚えるのです

何かを壊すためには、自分で何かを作らないといけません

人のものを壊すと、怒られてしまいます

 

でも、壊すよりは作る方がいいです

記憶するより、忘れる方がいいかは分かりません

何かを綺麗に忘れるためになら、書けるような気もします

少しずつ少しずつ置き換えていくのです

もしかしたら、日記とはそういうものなのかもしれません

 

2017.7.12